あんなこと・こんなこと
このページでは自治会にかかわる色々なことをコラム形式で掲載していきます。会員の皆さんからの声もこのページで紹介していきます。
目次
2017年度サンパルク650自治会長 板谷芳男
1 これまでの経緯
1昨年までは防災対策としては取り立ててこれといったものはありませんでした。年1回の避難所開設訓練や時々行う消火訓練程度でした。防災備品についても最低限のもの (簡易トイレ、炊き出し用具、ライト、トランシーバ、ヘルメットなど) を備えている程度でした。
1昨年になって、自治会と管理組合とが一緒になって防災検討会を隔月に行うようになりました。ただ、そのメンバーは自治会の防災担当委員と管理組合の防火管理者だけであり、自治会、管理組合共に決定権のあるメンバーではありませんでした。そのため、1年かって決まったことは自治会と管理組合とが協力して防災にあたるという合意と、管理組合が水の備蓄を行う (コカコーラの協力により) ことになった程度です。
2 昨年度から今年度の動き
昨年度になり、新しい動きがいくつか出てきました。
●隔月に開催していた防災検討会を毎月開催することになりました。またそのメンバーとして自治会長・副会長、管理組合理事長・副理事長を加えました。ただ今年度は再び隔月開催に戻りました。
●これまで自治会と管理組合とが別々に編成していた自主防災組織を効率化するために自治会・管理組合合同の自主防災組織に統合することを決定し、発足しました。
●年1回の避難所運営訓練に管理組合も参加することとし、昨年、今年と多くの参加者による避難所運営訓練を行うことができました。また今年は、避難所運営訓練の当日に管理組合の協力の下で安否確認訓練も行いました。
●今年7月に合同の自主防災組織による防災訓練を行いました。この訓練では、海老名災害ボランティアネットワークの協力により、主に自助に関する訓練 (シェイクアウト訓練、水の備蓄と水運び体験、食料品の備蓄方法と体験食、マンションでのトイレ対策、家具の転倒防止策、ガラス飛散防止策、通電火災の防止策) を行いました。訓練方法として、まず、事前に自主防災組織のメンバーが海老名災害ボランティアネットワークのスタッフから訓練を受け、実際の訓練当日は、自主防災組織のメンバーが参加住民に対してこれらの訓練を主導・解説する形をとりました (海老名災害ボランティアネットワークのスタッフはオブザーバー)。このことにより、自主防災組織のメンバーの防災意識がより深化したと思われます。
3 今後の課題
●自治会・管理組合同の自主防災組織を紙の上だけでなく、実際に動ける組織にすること。現在は自治会と管理組合の役員がメンバーとなっていますが、これらの役員の任期はいずれも1年で毎年変わるため、自主防災組織のメンバーも毎年変わることになり、経験が伝承されないという問題があります。今後は自主防災組織の主要メンバーを複数年任期で固定する方向を考えています。
●防災備品に関しては、多くのものが不足しています。エレベータ停止時に高層階の住民を避難させる階段避難機、エレベータ停止時に高層階まで水や食料などを運び上げるクレーン、停電時に非常用電源を確保するための太陽光発電設備・バッテリーなど。いずれも金額的に高額であり、自治会の少ない予算の中から捻出することが困難です。市の補助金も半額補助のため、半額分を自治会から支出することが難しいという現状があります。また、防災のための自治会費値上げは、もっと住民の防災意識を啓蒙してからでないと実現できそうにありません。
●こうした高額の備品は単年度の予算では整備困難なことは明白ですので、長期に亙る防災計画を策定し、それにしたがって毎年の整備を行っていくようにすることで、役員が毎年交代することにも対応できるものと思われます。現在、長期計画はありませんが、なんとか今年度中には長期計画を策定したいと考えています。
●今年度初めて行った防災訓練は参加者の中では好評でしたので、来年度以降も年1回、できれば、それほど大掛かりなものでなくてもよいので、年数回程度開催したいと考えています。
●現在、サンパルク650全住民の名簿がありません。特に災害時に支援が必要な住民の名簿は必要不可欠ですが、個人情報保護の問題もあり、情報の収集が難しいという状況があります。市から貰っている要支援者名簿は支援が必要な住民の一部だけであり、これだけでは不十分です。何とかして災害時に支援が必要な住民の名簿を整備することが今後の需要な課題となります。
以上
Copyright (C) サンパルク650自治会 All Right Reserved.